~モノの流れ、時間の流れ~

気付けば3月も中旬に差し掛かろうとしております。
1日24時間は平等でありますが、何とも早く感じるものです。
福島市、相馬市と建築中の現場は順調に進んでおりまして、来月に向けて新たな現場着手の準備、そしてその次、次の動きと日々お世話になっております。
前回のブログを投稿させていただいてから、目まぐるしく変わったことはありませんでしたが、何かしら思うところはあるもので今回はその中の1つ2つについて書かせて頂きたいと思います。

赤身のところを外壁にしていきます。残った部分で桟木を取っていただきます。

突然、構造材の値段が倍になったウッドショック、そして出荷制限、燃料の価格高騰もあるためか輸入材の値段は高止まりしているものもあります。
時間があれば出荷されるもの、お金を出せば手に入るもの、それに対応しなければ建築はできないのでしょうか。
ちょっと想像の世界にも入りますが、実家のおじいちゃんおばあちゃん家にカラーフロアやビニールクロスは無かったと思います。
新建材が大量生産され、今も当たり前に使用されることが一般的な住宅業界、誰かが木材を加工して手間をかけて納める建築は「本物志向」「高級品」としてイメージされて、外壁だってどこを見てもサイディング。
木材を加工して売る、それが加工済み製品を売る、既製品と言われる木目調が主流になってしまってはその商売をしている方々も売る製品を変えざるを得ないと思います。
そこで、先日のことですが丸太をみてきました。
同伊達市に丸太を大量に卸されている会社様があり、北東北も西日本も取引先とのことです。
そのような木材が近場にあること、使用させていただけることも大変喜ばしいと思えました。
画像の丸太はカラ松で、長野生まれ岩手育ち、国産です。
福島ですと杉が特に県産材として有名ですが、こちらは今後構造材として使用させていただけるようにするため、私も情報を仕入れながらご協力をさせていただけるよう努めてまいります。
さらなる地産地消のために。外的要因に左右されない体制のために。
先のカラ松ですが、地元の材木店様に持ち込んで主に外壁と桟木に加工していただきます。
弊社hyggeの外壁に板張りを、県産材の杉と岩手のカラ松を使用していきます。
可能な限り内地材、出来る限り県産材を使いたいと考えていましたが、内装材をはじめ中々手付できずにおりました。
付加断熱を前提として、コストのことを考えて外装仕様を決めてまいりましたが、
地元で丸太を買い、地元で製材をする、そして現場の大工さんによって張り上げることで一般的な外注様による外壁工事よりも大きくコストを削減しつつ、板張りの外装を、それも県産材や国産材で出来ることが分かりまして。
3月初旬に考えを巡らせ始めたところ、約10日ほどでここまで形になりましたことは関係各位のご尽力があってこそ、感謝しております。
そしてこの丸太はきちんと1本ずつ選んでいただいており、目立つ捻じれもなく節もかなり少ないと思います。
また赤身の部分も多く、本当にありがたい目利きです。
今の時期に製材していただければ、夏になる前には外壁材として現場で使用できるとのこと。
とても楽しみにしていますとともに、次シーズンの分もちゃっかり依頼をしております。
通気工法の板張りを併用できるメリットは大きく、意匠だけでなくこれまで色々と悩んで納めておりました部分に光が差してきました。
塗り壁だけではないhyggeのお住まいをお披露目できる日は遠くありません。
何よりも国内、県内に木材があり、伊達市には丸太の取り扱いまでありました。
こういうところを多くの建築会社様と活かして、良い物を普及、地元の活性化に繋げられたらと思います。
既に着手されている方がいらっしゃれば繋がって、こうした流通面のコミュニティにするのも良いのかなと想像しております。
まずは、自らが扱ってみてが大切。
ちょっとだけまた前に進めた気がしています。

この量×2を購入決定。
住宅全部に張って2~3棟分とのことです。
部分使用も想定して1シーズン持つかなと思いまして。

内窓設置のご依頼ありがとうございます。

窓リノベ事業も浸透して断熱性能向上のご相談が増えております。
先日の新規のご相談はS50の住宅にS59の増築部がある2世帯住宅。
延べ70坪ほどある大きなお住まいであったため今後の想定をよくヒアリングさせていただきました。
耐震補強、リノベのメリット、そして何年お住まいになるか、色々と検討をさせていただきまして、
お施主様の出した答えはS59の部分を残して新たに増築(新築)です。
S59の部分が平屋建てであり、壁量など検討しますとある程度の補強でそのままお住まいになれること、そして何かあった際には増築部(新築部)に入れること、70坪のリノベよりも今回の増築工事案の方が安価であることが決定理由となりました。
ご両親様には住み慣れたところに入っていただきつつ、新しい共有のキッチン部で皆と顔も合わせられる設計になる予定であり、お子様方(お孫様方)にもこれまで通り会うことができます。
そしてお施主様ご家族におかれましては安全安心で、~かけがえのない暮らし~を手にしていただきたいです。
いつから着工できますか?
その目が、その笑顔が大変ありがたいのですが・・・少し先になりますことをお伝えさせていただきまして。
弊社の見学会にもご案内をさせていただきながら、楽しみを大きく膨らませていただけますと嬉しく思っております。

3月と言えば確定申告。
お引き渡しをさせていただきましたお客様方より長期優良住宅の建築証明書をくださいとご連絡のある時期です。
郡山市にてお世話になりました#004のお客様と通話やlineをしている中で、
気持ちに向き合ってくださってありがとうございます。
最終的にこんな素敵な家に住めて幸せだねと夫と話してます。
こんな感想を送ってくださいました。
トラブルではありませんが私も初の色々あった現場でしたので、このような感想を言っていただけますことは本当にありがたいです。
現場に入っていただく一人ひとりを私が選定している責任、この考えが改まったとともに、やはり私一人ではできないからこそ大切なこと、多くの学びです。
確実な施工、真摯に向き合う姿勢、当たり前のことですが、hyggeに求められる当たり前以上とは何かを教えてくださるのはお客様であることばかり。
私もlineでも何でも句読点一つから緊張感を持ってしまうのですとお話をさせていただいたり。
それでもお客様方が幸せに暮らしていただいていることをお聞きしますと幸せな気持ちになります。
この気持ちを感じられなければhyggeを続けていく理由が無くなるとさえ思っております。
余裕や余白のある暮らし。
幸せの総量は増やせる。
心を育む性能は存在する。
面談で言ってしまっているんですよね。
モノのお話ではないからすごく抽象的で。
hyggeの意味や解釈もまさに。
施工や認定で可視化できることがあって、その手段の先にある目的に抽象的な表現を使う。
今のところお客様方から良しとしていただいておりますので、
これもこれで一つの答えなのかもしれません。

今月は月末までに福島市の構造見学会を、
来月は相馬市で構造見学会ができたらと思っております。
ご興味がございます際は是非ご予約をお待ちしております。

ありがとうございました。

hygge~この家からはじまる かけがえのない暮らし~
代表 渡邊一紘

 hygge は福島県伊達市 株式会社渡辺工務店の住宅事業部です。
UA値0.3W/㎡・K以下、C値0.3㎠/㎡以下、許容応力度計算による耐震等級3を基本とした
高気密・高断熱・高性能住宅を建築しております。

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